平成29年度前期課程合唱コンクール



3年1組(金賞)自由曲名:信じる
課題曲名:
大地讃頌


2年4組(金賞)自由曲名:花は咲く
課題曲名:
You Can Fly!


1年4組(金賞)自由曲名:地球星歌 ~笑顔のために~
課題曲名:
夏の日の贈りもの



 プログラムノート

1年生の部
1年生 課題曲「夏の日の贈りもの」作詞/高木あきこ 作曲/加賀清孝
 過ぎし夏の日を懐かしみ、秋の山を仰ぎ見る、伸びやかな曲想です。取り組み易い混声二部合唱ですが、主旋律と対旋律が美しく絡みます。

1年1組 自由曲「大切なもの」作詞・作曲/山崎朋子
 毎年、1年生に人気のある曲です。大切な人との繋がりを描いた歌詞が、とても美しい旋律に乗って流れます。しかし元気に盛り上がる曲想ではなく、音も低いことが多いので、魅せる演奏をするのは容易なことではありません。

1年3組 自由曲「怪獣のバラード」作詞/岡田冨美子 作曲/東海林修 編曲/松下耕
 まだ見ぬ地を目指すフロンティア精神に満ちた元気な曲です。曲調はロックンロールそのもので、ピアノ伴奏からエレキベースやドラムスのリズムが彷彿させられます。合唱を綺麗に聴かせるのは難しく、元気だけでなく、柔らかな響きと明るさを共存させる技術が欲しいところです。

1年2組 自由曲「旅立ちの時 ~Asian Dream Song~」作詞/ドリアン助川 作曲/久石譲 編曲/富澤裕
 '98年長野パラリンピックのテーマ曲として、ジブリ映画で有名な久石譲さんが作曲した歌が合唱曲になりました。ヨナ抜きが活用された旋律は、どこか和風な懐かしさを感じさせます。ハーモニーの部分は不協和音が混ざる独特な響きで、各声部の掛け合いもあり、力が試されます。

1年4組  自由曲「地球星歌 ~笑顔のために~」作詞・作曲/ミマス 編曲/富澤裕
 「COSMOS」でヒットを飛ばした作家コンビによる新曲で、国の垣根を越えて地球全てを故郷と考えれば平和が訪れると訴えます。ミマスとは土星の衛星の一つで、彼の作風である宇宙や地球を通して語られるメッセージが、8分の6拍子のリズムに乗せて滔滔と流れます。

2年生の部 
2年生 課題曲「You Can Fly!」作詞・作曲/小林真人
 シンコペーションを多用した元気のよいリズムと、飛翔感あふれる長い伸ばしの音を、男声と女声が交互に掛け合い、好対照を見せます。男声と女声が、この両方の要素をいかに表現するかが聴き所です。

2年4組 自由曲「花は咲く」作詞/岩井俊二 作曲・編曲/菅野よう子
 東日本大震災復興支援ソングが、作曲家自身の手で合唱曲に生まれ変わりました。 萌え出づる花のような繊細な曲想で、リズムのつかみ所が難しいです。元気で大きな声だけではこの曲は表現できません。優しく柔らかい慰めの先に、深い感動がやってきます。

2年3組 自由曲「COSMOS」作詞・作曲/ミマス 編曲/富澤裕
 毎年、2年生にとても人気が高い曲です。深い音が要求される序盤、生命の燃焼を語る中間部を経て、夜空に輝く星の煌めきのような旋律が降り注ぎます。この美しい高音を美しく歌うのは簡単ではありません。

2年1組 自由曲「時の旅人」作詞/深田じゅんこ 作曲/橋本祥路
 今年の2年生自由曲では唯一の、初めから合唱曲として書かれた作品です。歌謡曲・J-POPの編曲作品ではあまり見られない曲想の変化があり、全ての声部が確たる表現力を要求される、高難易度の名曲です。

2年2組 自由曲「未来へ」作詞・作曲/玉城千春 編曲/林きらら
 '98年にヒットした、Kiroroによる母への感謝の歌が合唱曲にアレンジされました。Aメロはアルト、Bメロは男声、サビはソプラノと、主旋律の役割分担がはっきりしているのが特徴です。対旋律による絡みも豊富で、充実した編曲です。

3年生の部 
3年生 課題曲「大地讃頌」作詞/大木惇夫 作曲/佐藤眞
 生命を育む恩寵豊かな大地への感謝を圧倒的なスケールで歌い上げます。3年生にとって初の混声四部合唱への挑戦であり、義務教育の集大成に相応しい定番曲です。ちなみに、この曲を推す義務籍の先生方の熱意により採用となりました。あくまでも、私が感謝や称讃を生徒たちに強いているわけではないこと、ご承知置きくださいませ‥。

3年4組 自由曲「予感」作詞/片岡輝 作曲/大熊崇子
 '02年度NHK全国学校音楽コンクールの中学校の部課題曲です。砂漠の緑化運動から着想を得た歌詞で、若者の未来に重ね合わせたポジティブな曲想が魅力です。各パートが高度に絡み合いながら急速に盛り上がってゆく、短めながら充実した佳曲です。

3年1組 自由曲「信じる」作詞/谷川俊太郎 作曲/松下耕
 '04年度NHK全国学校音楽コンクールの中学校の部課題曲です。谷川俊太郎さんによる哲学的な詩は思春期の生徒たちの胸に響くでしょうか。曲は合唱指揮者としても著名な松下耕さんによるもので、合唱を知り尽くした彼ならではの、響きの展開とクライマックスは圧巻です。

3年3組 自由曲「証」作詞/山村隆太 作曲/阪井一生 編曲/加藤昌則
 '11年度NHK全国学校音楽コンクールの中学校の部課題曲です。ミュージシャン「flumpool」のメンバーが、Nコンのために書き下ろしました。仲間の大切さと別れの切なさが、J-POPらしいビートに乗せて歌われます。

3年2組 自由曲「春に」作詞/谷川俊太郎 作曲/木下牧子
 思春期の心の葛藤を示し、矛盾した表現を並べて「この気持ちは何だろう」とまとめた歌詞は秀逸です。木下牧子さんの曲は合唱ファンの間では「牧子節」と呼ばれて親しまれており、この曲も例に漏れず大変美しいです。決して怒鳴らず、豊かでふくよかな響きが欲しくなる曲です。


ご注意:このプログラムノートは、本校合唱コンクールのために生徒たちが取り組んだ曲を紹介し、演奏をお楽しみいただくためのものです。この文章および演奏自体の録画録音を、Web上にアップするなどの二次使用はお控えいただきますよう、お願い申し上げます。