科学部

合同

 科学部では、研究活動をはじめとして、体験活動などを含む様々な科学的活動を行っています。今年度は、顧問として佐藤諒奈先生、西村吉史先生を、副顧問として北村直之先生、佐藤智久先生をお迎えして、一年生から五年生までの計四十二人で、「責任感・連帯感・学習意欲の向上」をスローガンに活動してきました。
 さて、科学部では、大別して「ロボット」「中庭」「ケフィア」の三つのグループで研究を行っていますが、名前から想像がつきづらいと思うのでご紹介します。
 一つ目は「自律型ロボット」の研究です。それぞれがチームを作ってロボカップジュニアの様々な競技に取り組んでいます。ここでは、被災者救助を模した迷路探索競技や、ダンスといったパフォーマンス競技があり、今年度は八個のチームに分かれてロボットを自作し、競技で高得点が取れるように改善を繰り返しています。また、今年度は競技を行う上でロボットを動かす理論や、正しく距離を測量する方法などについて群馬県理科研究発表会で発表を行いました。
 二つ目は「中庭」の研究です。本校校舎の南側にある、見た目も悪く、たいへん汚濁している溜め池の水質を改善することを目標として活動しています。今年度は、水草や循環、水質の改善に効果があると予想される物質の投与といった水質改善方法を模索し、群馬県理科研究発表会やQST高崎サイエンスフェスタなどの発表会で活動を報告しました。
 三つ目は、「ケフィアグレインの培養」の研究です。大腸がんの予防に効果があるといわれるヨーグルトのような食品、ケフィアグレインについての研究であり、大腸がんへの有効性がある一方で、発酵期間が長いというデメリットを抱えているケフィアグレインをより素早く作るにはどうしたら良いのか、試行錯誤を繰り返しながら探っています。今年度からはアレルギーに対して有効であったり、乳糖を使わないで発酵できることから乳糖不耐症の人が多い日本に向いているなど、性質が少し異なるウォーターケフィアというものについて研究するグループも発足し、普及を図るべく、より効率的な培養と飲みやすくすることを目指して研究をしています。今年度は群馬県理科研究発表会やQST高崎サイエンスフェスタ、全国高等学校総合文化祭かごしま大会に参加しました。また、全国高等学校総合文化祭の練習会として、富山第一高校の自然科学部の方々と交流を行いました。
 その他にも、生物学会や科学の甲子園Jrといった大会にも参加し、上位入賞するとともに、部内だけでなく他の団体の活動に関しても知り、自身の研究を発展させる機会を増やすことができました。また、昨年度の研究の続きとしてロボカップジュニア全国大会に参加しました。この大会参加を通して、知見を深めるとともに、他の団体と交流することで意見交換を行い、自分たちのハードやソフトについてブラッシュアップすることができました。さらに、県外の団体とも関係を作ることができました。今後も、他校との繋がりを大切にしていきたいです。
 昨年度から連続での部長でしたが、これまでの科学部での活動を振り返ると、コロナの流行など、様々な困難を乗り越えつつ、先輩、後輩との交流やたくさんの大会参加、他校との交流といった様々な活動を通して実に多くのことを学んだ部活動生活だと感じました。また、この部活で活動する時間が少なくなってきたことを感じ、顧問、副顧問の先生方に支えられていたからこそできた活動であったと実感しています。これまで支えてくださった先輩方、先生方には本当に感謝しています。

文化部

前期                

 前期文化部は(自称)中等一のホワイト部活!一年生五人、二年生六人の計十一人で活動しています。先輩方の元気で明るい雰囲気は今でもしっかり受け継がれています。
 私たちは百人一首を中心に、毎週金曜日には茶道、毎月一回、火曜日には華道を行っています。茶道は、後期文化部茶道班の先輩方に作法を教えていただいています。華道では、外部の先生をお招きして、お花を生けており、保健室の前や事務室の前などに飾られています。また、入学式や卒業式用のお花も生けています。そして、文化部といえば、というイメージの強い百人一首ですが、入部時の実力には個人差があります。そのため、全員が楽しく取り組めるような工夫をしています。文化部では年に二回ほど文化部杯という、文化部版百人一首大会を行っており、トーナメント戦で勝者を決めます。さらに、一部の二年生の間で生まれた”罰ゲームつき”の試合を行うこともあります。内容は負けたら一発ギャグ、廊下をスキップ、程度のものですが、多くの部員が参加し、毎回本気の試合が行われています。
 また、他の部活に所属しているみなさんは、「文化部って、百人一首の大会はないの?」と疑問に思っている人もいるかもしれません。結論から言うと、文化部は一切大会に出ていません。活動のほとんどを占める百人一首ですが、その成果を発揮する場所は年に一度の校内百人一首大会、または文化部杯くらいしかありません。しかし、私たちは百人一首大会での活躍などを目標として毎日、練習に励んでいます。
 私たちは、これからも成長していけるよう、百人一首、華道、茶道、全てにおいて努力を重ねていきます。


後期 茶道班

 私たち茶道班は、毎週木曜日と金曜日の週二日、三年生一人、四年生二人、五年生五人の計八人で、交流館にある真美善義で活動しています。和気あいあいと話をしながら、明るく楽しく活動を行っています。
 木曜日は外部の茶道の先生がいらっしゃって、優しく丁寧に指導してくださいます。部員のほとんどが後期から茶道を始めましたが、先生のご指導の下、お点前の上達を目指して練習を重ねています。また点てたお茶を飲みながら、おいしいお菓子を楽しんでいます。金曜日は前期生と一緒に活動しており、学年を越えてともに日本文化に触れる良い機会となっています。そして前期生を指導することで自分がわかっていない部分を知ることができ、自分のお点前を見直す機会ともなっています。茶道の作法を学ぶことで、自然と美しい所作や落ち着きなど、将来にも必要な教養を身に付けることができているように感じます。
 また、十月には部員二人で臨江閣で開催されたお茶会に参加してきました。他校の茶道部に比べ、私たちには改善すべきところがたくさんあると感じました。
 来年の朋友祭では、コロナ禍でしばらくきちんとした形で実施できていなかったお茶会を開く予定です。私たち全員にとって初めての来場者ありの朋友祭なので不安や緊張もありますが、来場者の方々にお茶をお出しできることをとても楽しみにしています。日頃練習してきたことを披露し、多くの方に茶道部を知っていただきたいと思います。
 ここまで茶道部の活動を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。茶道にすこしでも興味をもっていただけたら嬉しいです。

 


後期 百人一首班

 現在私たちは、五年生一人、四年生六人、三年生五人のみんなで楽しく活動しています。部活の試合中はもちろん集中しますが、他のちょっとした隙間時間では、急に踊り始めたり、ものまね大会を開いたり、とても賑やかで毎日みんな大笑いして帰っています。
「百人一首」ときくと前期の時に学校でも行った源平戦を思い浮かべる人が多いと思うのですが、私たちは一対一の五十枚の札を暗記して行う競技かるたを行っています(たまに源平戦を行うこともあります)。競技かるたは払って札を取る「払い取り」や札を突いて取る「突き手」などがあり、取っていて楽しいです。競技かるたは規定された大会で入賞すると段位を得ることができます。今年も多くの部員が昇段しました。ほとんどの大会は性別、年齢関係なく段位ごとに全国各地で開かれ、段位獲得のために一つの大会に多くの人が集まるので、様々な選手との交流を通して強くなることができます。地方での大会が多いので、もちろん勝つことが一番ですが、負けたとしてもその地方の観光もできます。また、試合では札の配置の暗記力、音を聞く集中力、一試合一時間以上の試合を一日に何試合もこなす忍耐力も身につけることができると思います。このように競技かるたを通して普段の日常生活に活かせることは多くあります。そして、「ちはやふる」をみたことがある方はわかると思うのですが、個人戦が五つ並んでいるだけのようにみえる団体戦も個々が強くても負けてしまうことが多くあります。そのためにも普段から個人戦だけでなく団体戦の練習も行い、毎年近江神宮で行われる全国大会出場を目指して頑張っています。
部員一同、来年も頑張ってまいりますので、応援よろしくお願い致します。

管弦楽部

合同

 鳴りやまぬ拍手の音。会場いっぱいの観客。堂々たる指揮者の表情と、「これだよ、これ!」という想いを噛みしめる部員の満足げな笑顔―――――。
 新型コロナウイルスの流行によって様々な活動が制限され、「コロナ禍」と呼ばれるようになってから四年がたった。それが始まったのは、現五年生が一年生の時の冬。常に三密の状態で活動する私たち管弦楽部にとっては、部活をすることすらままならなかった。もちろんイベントは中止になっていく日々。開催されたとしても、現地に足を運ぶことは叶わず、オンラインでの参加だった。マスクで仲間の演奏時の顔さえ見られない。年々増えていく「平常時」を知らない部員たち。それでも、だんだんと元の生活に戻ってきて迎えた四月。小学校では運動会もまともにできなかったという新入生がやってきた。
 新体制での管弦楽部が始まり、制限緩和で、ある意味「解放」された私たちが最初にぶつかったのは、「経験のなさ」という壁だ。平常時を経験しているのは一部の部員のみで、多くの活動がゼロから始まる。そんな私たちは、とにかく必死で、試行錯誤の日々を過ごした。白熱した野球応援、前期生メンバーがベイシア文化ホールにて演奏したTBSこども音楽コンクール、復活した慰問演奏会に、総合文化祭。そしてこの部活の一大行事である「秋定演」こと第三十三回定期演奏会は、久々の一般公開で大盛況となった。
 第三十三回定期演奏会では、「コッペリア」「天国と地獄」「我が祖国」と有名な曲で構成した一部。二部では「パイレーツオブカリビアン」「千と千尋の神隠し」「E.T.」と、こちらもまた有名な曲とともに、海賊のバイトをして神様の国に迷い込み超能力で無事帰還を果たすという、部員二名による凝った演出もお送りした。三部では、華やかながらも深みのある旋律で聴く人を魅了するグラズノフの交響曲第五番を演奏し、マスクを取った部員たちの誇らしそうな笑顔で秋定演は幕を閉じた。演奏者にとっても、ご来場くださった方々にとっても、素晴らしい充実した演奏会であったのではないだろうか。
 そして現在十二月某日、春の定期演奏会に向けた練習の真っただ中。合奏も本格的に始まり、初見の波にのまれながら、次に私たちを待ち構えている全国高等学校オーケストラフェスタに向けて日々練習に励んでいる。今年はシベリウス作曲交響曲第一番を演奏する。大切な人たちと共に過ごす静かなクリスマス―――、なんて言ってはいられない。今年のオケフェスは四年ぶりのお泊りだ!こうした活動ができることのありがたみを感じながら、全力で楽しみたいと思う。
三月になると、ついに六年生の卒業式。ここでは生演奏で、先輩方の晴れ舞台を締めくくることだろう。そして三月三十一日、春定演。十六期生の引退定演となる第三十四回定期演奏会は、現在着々と準備を進めている。後期生が演奏する有名な「ハンガリー舞曲」にはじまり、誰もが耳にしたことがあるであろう「英雄の証」、インディージョーンズの「レイダースマーチ」、「ハリーポッター」といった曲目で、観客を大冒険へと連れ出す。こちらもまた凝った演出が見られることだろう。バドリック先生の指揮のもと、オケフェスでも演奏したシベリウス一番を(きっと五年生は泣きながら)お送りし、盛大に閉幕するであろう。
ゼロから始まった一年。部員たちに、どれだけ「平常時」を体験させることが出来ただろうか。これからもっと自由に活動できるような環境になった時、今までの我慢の分、部員たちが平常時よりも、もっと素晴らしい活動ができることを期待する。
年二回の定期演奏会をはじめ、部活の運営を支えてくださっている先生方や先輩、保護者会の方々、そして演奏会に足を運んでくださる方々、この部活に関わる全ての方々、こうして部活ができる環境への感謝の気持ちを音楽を通して還元していきたい。

第三十四回定期演奏会。
二〇二四年三月三十一日。ぜひ音楽センターへお越しください。

美術部

後期

 今年度、美術部は新たに八名の新入部員を迎え、日々活動に取り組んでいます。本校では文化部百人一首班、茶道班と並んで美術部が後期から入部可能になります。そのため、部員はそれぞれ管弦学部、陸上部、科学部、卓球部、バレー部、テニス部・・・などなど様々な部活からやってきます。まさに「彩色豊か」な部活なのです。
 制作は五階の美術部で行っており、三年生から六年生の生徒が活動しています。油絵、彫刻、デッサン、デザイン、さらには折り紙やデコレーションカードまで、部員はそれぞれが好きな芸術活動を行っています。主顧問はご存知、新井朋恵先生で、先生との会話をエンジョイしながら、時には厳しい(?)製作指導もしていただいています。さらに、美術室は、一生懸命制作している部員、芸術系の大学を目指す六年生などで、いつも賑わっており、笑いの絶えない素敵な空間です。出席人数に比べ、所属人数が異様に多いように感じられる美術部ですが(笑)、部員同士仲良く活動しています。
ここで一つ、皆さんが美術部に入りたいと少しでも思ってもらえるような有益情報をお伝えします。それは、文系を選択したものが一度は挫折する文化史がちょっっとだけ有利になることです。半跏思惟像、アルカイックスマイル、ラスコーの洞窟、ルネサンス、などなど美術関係と歴史用語は共通しているものがいくつかあり、私は何度かテストで助けられています(笑)。理系の方には響かなかったかもしれませんが、是非検討の程よろしくおねがいします!最後になりますが、前部長のお言葉を拝借して、
「塵も積もれば立派なアート!」

将棋部

合同

 こんにちは。将棋部です。現在将棋部は四年二人、三年六人、二年四人、一年十二人の計二十四人で活動しています。当然、今まで使用していた少人数教室には収まりきらなくなり、現在は四―二の教室を使わせてもらっています。
 前部長が引退なさり、私は三代目部長に就任しました。後を継いだ私は現状の部の課題を解決すべく、ささやかな部改革を行いました。まず「楽しむことを忘れず、全国を見据えた将棋を」を部全体の目標として一年間活動することにしました。その目標通り後期は年に四回あった大会で一度関東、一度全国に行きました。前期団体も年二回の県大会で二連覇と、部としては誰かしらが全国大会出場という連続記録を四年に延ばすことができました。よって北グラ前の横断幕も四年連続で残ることになり、とても嬉しいことではありますが、未だに幕が「将棋同好会」になっているのが残念です…。
 さらに前後期合同の部であることを活かして他学年とも対局できるよう、また部内の戦績をデータで一括管理し、後期大会の選手決めがやりやすくなるように、主に二~四年生を対象に総当たり戦を始めました。これは四月二十日に始めましたが、最終更新は四月二十六日で止まっています(笑)(十二月一日現在)
 このように私たちは晴れの日も風の日も、台風で大雨の日…は雨が弱まるまで、元気に楽しく充実した活動をしています。これからも多くの好成績を収めていきますのでご期待ください。そして顧問の佐藤智久先生をはじめとした先生方、中等生の応援や支えがあって部は成立しています。将棋部や私に対してなんやかんや言っている方々も、本当は将棋部を愛してくださっていることは知っています。これらの方々に深く御礼を申し上げ、締めとしたいと思います。
 

放送同好会

 こんにちは、放送同好会です。

 放送同好会は、今年度発足した新しい同好会です。三階の少人数教室で、顧問のエメット先生の下で活動しています。放送同好会と聞くと、放送のアナウンスや朗読をイメージすることが多いと思いますが、私達の主な活動内容は、メディアコンテンツの制作です。今年度は、ボイスドラマやポッドキャストを中心に作りました。
これから三つのステップに分けて、詳しく私達の活動について説明します。

① 原稿作成 一人一つのシーンを書いて仕上がったものを全員で検討します。おおよその役決めもここで行われます。
② 録音 練習したセリフをSoundTrapやLogic Pro というデジタル・オーディオ・ワークステーションを利用して録音します。演技指導などで一番盛り上がるステップです。
③ 編集 ひたすらクロームブックと睨み合い、録音したトラックを切り刻み、効果音とともに並び替える。辛くても完成した瞬間を味わえる達成感に満ちたステップです。

 私達は発足してから今までボイスドラマの制作を進めてきました。その名も「魔法少女☆サムライちゃん!」。戦国時代にタイムスリップしてしまった魔法少女アユのお話です。ボイスドラマの制作中も部員それぞれの個性が輝きました。ボイスドラマが終わってからもきっとまたそれぞれがいい役、原稿を作り出せることでしょう。

 さあ、放送同好会の紹介はここまでです。来年度もこれからもボイスドラマ等の制作・放送・配信を続け、NHKとニューヨーク・タイムズのポッドキャストコンテスト、総合文化祭などに出場する予定です。これからの活動も応援よろしくお願いします!放送同好会でした!